ヤマハ SR用バルブシートカッター

NEWAY バルブシートカッター ヤマハSR用

今回はヤマハ SR400&SR500用のバルブシートカッターセットを紹介します。SR系も根強い人気を誇る車両でチューニングやオーバーホールの需要があるかと思います。

単気筒 ボア87㎜、2バルブなのでバルブは大きく、IN47㎜、EX39㎜、ステム径8.0㎜と国産二輪では最大級です。

今回は排気側にも加工安定性の高い5枚刃を選択しています。

セット詳細
30度&45度44.5㎜5枚刃カッター
30度&45度38㎜5枚刃カッター
60度38㎜3枚刃カッター
8.0mm調整式パイロットステム
イージーターンレンチ
ケースM
アクセサリーキット

対応バルブサイズ 36㎜~50㎜程度

オンラインストアにて販売中です。

予算を抑えるなら30度&45度41.3㎜カッター1サイズでも対応できそうです。最大加工直径48㎜程度となるので吸気側30度で不足する可能性があります。微妙な場合には30度部分の直径を確認してからお問い合わせ頂けるとスムーズに進められます。

4E-FE用メタルガスケット販売開始

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耐久レース等で未だに活躍中のスターレットですが、レース用エンジン製作用時に薄めのメタルヘッドガスケットを使用し圧縮比を上げます。その際に使用されていたTRD製が生産廃止となり、入手が困難になるためまとめて特注製作しました。

ボア74.5mm用、厚みは以下の4種類となります。
.020″ 0.508mm
.023″  0.584mm
.027″ 0.686mm
.030″ 0.762mm

オンラインストアから購入可能です。

Rover Kシリーズ用ピストン製作例

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特注ピストンは製作回数が多い車種用だとノウハウの蓄積により完成度が高くなる場合が多いです。RoverのKシリーズ用のピストンも結構な回数製作しており、品質に自信があります。

ボア80㎜で約220g、かなり軽量です

ノーマルのスリーブだと、真円度が低く、ブローバイガスやオイル消費が多くなりやすく、フリクションも大きくなりがちです。固定もヘッドで押さえつけてあるだけなのでガスケット抜けが定番トラブルとなっています。ベースの1.4Lから1.8Lまで拡大した結果、ピストンの寸法にも若干無理があり、棚落ち等のトラブルが発生している車両も見受けられます。対策としてシリンダースリーブを製作、圧入してからダミーヘッドを取り付けボーリング&ホーニングを行うケースが増えています。

今回のピストンも圧入スリーブ用で製作しています。

ピストンピンは純正が圧入タイプですが、フルフロー用で製作、コンロッド小端部肉厚にあまり余裕がないのでピン径を縮小することでブッシュ分の寸法を稼いでいます。

裏側形状

ピンボス周りの肉抜きやピンボス間の肉抜き等で重量を削っています。ラウンドタイプの鍛造型を使用していますが最終的な形状はスリッパータイプに仕上がっています。

当社の特注ピストンは特定の車種を専門的に手掛けるショップさんや、やり込み志向のプライベーターさんからの注文もあり、要望に応じて様々な改良を提案しています。

特に古めの車両だとピストンとコンロッドを同時に製作すると大きく性能を伸ばせる場合があります。

特注ピストンの詳細はこちらをどうぞ。

CP社、JE社、Wiseco社での製作が可能です。各メーカーそれぞれ特徴、得意不得意があり、なかなか面白いですよ。

K20A用 5mmロングコンロッド販売中

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K20A long rod

ホンダのK20Aはチューニングベースとして人気があり、様々なパーツが販売されていますが、コンロッドは純正寸法のものばかりです。そこで5mmロングにて軽量なコンロッドを製作、販売しております。

重量比較

芯間距離を5mm延長、ピン径を22mmから21mmに縮小しています。ボルトはARP2000 3/8インチで純正ボルトよりかなり強いです。強度と重量のバランスの良いところを狙って設計してあります。

ボルト付近の形状もうまく処理できています。

専用設計の5mmショートピストンが必要となります。ご希望のボア、圧縮比での受注生産となります。

寸法等の詳細はこちらよりご確認下さい。

7AG 16バルブヘッド用ピストンの製作例

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前回の20バルブ用に続き、16バルブ用を紹介します。

16バルブよりバルブ径もバルブリフトも大きくなるのでバルブリセスが深くなります。
設定圧縮比12.5(0.8㎜ガスケット使用時)でもピストントップの盛り上がりは少なく済んでいます。

ボア83㎜、かなり軽いです。

スカート長は長め、ピンオフセットの設定もしています。ストリート使用でも調子よく使えます。

こちらも一台分だけオンラインストアで販売中です。

7AG 20バルブヘッド用ピストンの製作例

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7A-FEという実用エンジンに高性能版の4AG用のヘッドを載せる7AGですが、基本的に16バルブ(92後期)、20バルブ(AE101orAE111)のシリンダーヘッドを使用する場合が多いと思います。これは7A用5mmロングコンロッド+AE111ヘッド用で製作した例です。

単体重量は243gと超軽量

このトップ形状で圧縮比12.5:1になります。4AGだともっと盛り上がった形状になります。これがストロークアップの恩恵で、ピストン容積をあまり稼がなくても十分な圧縮比が確保できます。燃焼室形状が良くなり、燃焼状態も良くなります。結果としてストロークアップ以上にトルクが出せます。

最新のスリッパータイプのスカート形状

スカート長も長めの寸法を指定して耐久性や静粛性に配慮しています。

ピストンピンオフセットも設定してあり、鍛造ピストンにありがちなスラップ音も出にくいです。

Xタイプ鍛造型使用

CP社のXタイプ鍛造型を使用しています。

各部に当社のノウハウが注ぎ込まれています。

一台分のみ在庫あり。オンラインストアで販売中です。

7AG用 5mmロングコンロッドの紹介

7A long rod

4Aの排気量アップの定番の7A-FE改7AG。元が中低速重視の実用エンジンなので純正コンロッドは脆弱で、高回転向けにチューニングするには交換が推奨される箇所です。ただ強化するだけでは勿体ないので5mmロングコンロッドを作りました。

芯間距離を5mm延長、ピン径は20mm、ブッシュ入りフルフロー。ボルトはARP2000 3/8インチで純正ボルトよりかなり強いです。強度と重量のバランスの良いところを狙って設計しました。

ボルト付近の形状もうまく処理できています。

メタル位置決め用のノッチが2種類あり、7A純正メタルかF20C用のメタル(いわゆるブラックメタル)が使用できます。

専用の5mmショートピストンが必要となります。スズキ ハヤブサ用ピストンも流用出来るとか(流用は各自で調査してから自己責任でやってください)。ご希望のボア、圧縮比での受注生産となります。

寸法等の詳細はこちらよりご確認下さい。

ピストンも数種類在庫があるので近日中に紹介、オンラインストアに掲載予定です。

4E用コンロッド入荷しました

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追加生産するか悩んでいた4E用のコンロッドですが、お勧めできる代替品も無いので製作しました。

Scat製は安価なのですがやたらと重たく、ブロックと豪快に干渉します…。800馬力くらいまで耐えられそうなゴツさですが、普通そんなに出さないしw
他だとMaxpeedingrodsとかいう怪しいメーカーの物くらいしか無く、他メーカーは大幅に高価。


今回のロットは3/8″ボルト込みで405g前後に仕上がっていました。かなり軽めの設計なのですが、純正の貧弱なコンロッドよりは重たいです。その分以上に強度は圧倒的に強いです。300ps程度でも問題ありません。それくらい出すとミッション壊れますがw

ブーストアップやポン付けタービン、TD05あたりに最適です。既製品だと価格と強度と重量のバランスが一番良いと思います。

ボルト周りの形状も良いです。

ボルト先端側もきちんとネジ山を切除して応力の集中を防ぐ作りです。

ブッシュ入りフルフロー仕様です。社外ピストンとの組み合わせを前提としています。

スターレット乗りの力になれば幸いです。

寸法など詳細はオンラインショップにてご確認ください。5E用も用意しています。

バルブ擦り合わせの方法

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先日のシートカットに引き続き、バルブの擦り合わせ方法を紹介します。

バルブガイドの清掃から

初めにバルブガイドの内径をスパイラルブラシ等で清掃します。バルブステムも清潔なウエス等で拭き取ります。

バルブにタコ棒を貼り付け、当たり面に適量のバルブコンパウンドをつけ、バルブガイドに挿入、擦り合わせを行います。シートカット済みだと細目を使用します。コンパウンドの量はバルブサイズによります。バルブサイズ30㎜で米粒より小さめで十分だと思います。多すぎるとはみ出して無駄になるので、やりながら調整してください。初期馴染みの促進や当たりの確認でやる分には一か所5秒~10秒程度で十分です。両手が塞がるので写真は無しw

擦り合わせ直後

擦り合わせが終わったらコンパウンドを軽く拭い、状態を確かめます。

コンパウンドで削られた部分が梨地になっています。一周均一に仕上がっていれば完成です。

バルブも同様に拭き取ります。こちらも均一に当たっているか確認します。

最終チェック

最後にそのままの状態で、ごく軽く擦り合わせを行うと当たっている箇所の色が濃くなり、正確に分かります。濃くなった線が一周綺麗につながっていれば大丈夫です。拭き取った残りのコンパウンドの油分や砕けた粒子によって極細目で擦り合わせをやったような状態になります。光明丹を使用するより正確に当たりが分かり、手間もかからないのでこの方法はおすすめです。

拭き取りの際に脱脂したり、擦り合わせをゴリゴリやるとカジるので気を付けてね。

バルブシートカットの方法

ニューウェイ社のバルブシートカッターを使用したシートカットの方法を紹介します。サンプルのエンジンはホンダのK20Aです。

施工前のバルブシート

施工前の排気側のバルブシートを見ると、当たり面の45度面にカーボンを噛み込んだ痕の凹凸があり本来のシール性能が低下している事が見て取れます。今回のエンジンの走行距離は約10万キロです。シビックR用ですが、割と普通に使われていたエンジンだと思います。

パイロットステムの取り付け

パイロットステム(カッターのガイド棒)をバルブガイドに挿入します。挿入前にガイド内を清掃、パイロットステムも拭き取って下さい。異物を噛み込むと傷がついたりパイロットが斜めになります。固定式パイロットステムの場合、差し込み部分が微妙なテーパーになっているので抜き取り用のピンを使用し軽く捻りながら差し込む事で固定します。

刃の調整

加工直径に合わせて刃の位置を調整します。

落とさないよう注意

カッターは静かに設置します。落とすとバルブシートに傷が入り、刃の損傷にも繋がります。

パイロットステムの垂直度、バルブシートの歪みを確認するため、手で軽く回します。

カッターの当たりチェック

全周に渡って刃が光沢が出ていれば刃が当たっているので大丈夫です。片側のみ当たったり、部分的に当たらない場合、パイロットステムが斜めになっているかバルブシートが歪んでいる可能性があるので確認してください。

いよいよシートカットを行います

イージーターンレンチを使用する場合、片手で垂直に保持、加圧し、もう片手で回転させます。連続で回転させられるのでTレンチと比べ簡単に効率的に加工が出来ます。

加工後のカッター

加工後には刃に切り子が付くので毎回ブラシで清掃してください。

今回は元状態より外当たりにするため、45度にて軽くカット、60度にて当たり幅調整、45度にて仕上げ加工という順序で加工しました。十分に外当たりになっている場合30度も使用します。

バルブシートカット後 事前に75度とポート研磨で内径拡大してあります。

納得の行く状態になったら完成です。

NEWAY社バルブシートカッターの詳細はこちらをご覧ください。

次回の記事はバルブすり合わせと当たり確認の紹介を予定しています。