特注ピストン軽量化オプションの紹介

先日紹介した2ZZ用の軽量ピストンの裏側です。軽量化オプションの紹介にちょうど良いのでそれぞれ紹介します。

1 スカート裏側切削
スカートの裏側を機械加工で切除し、最適な厚さにします。

2 プランジボス
ピンボスのピストンピンより上側の肉抜きです。ドーム高やコンプレッションハイトが高い場合に特に有効です。

3 シェルフミル
Xタイプの鍛造型向けのオプションです。オイルリングの下のランド部の厚さを調整します。スカート幅も狭めることが可能です。

他には裏側の3D切削加工も効果が高く、冠面の形状によっては劇的に重量が変わります。

当社にて製作する場合、用途やピストンの形状によってお勧めのオプションを提案しています。

1ZZFEエンジンのオーバーホール

エンジンのオーバーホールの肝となる性能回復に重要なポイントとして、バルブの気密性とピストンの気密性が挙げられます。

バルブ、バルブシートは通常通りバルブ研磨か新品バルブ交換、バルブシートカットにて対応可能ですが、純正ピストンにオーバーサイズの設定が無いためオーバーホールでのボーリングはあまり一般的ではありません。

当社の取扱品で純正相当のオーバーサイズピストンがありますのでこれを使用することで安価に性能を回復できます。2ZZと異なり鋳込み鋳鉄スリーブなので、0.5mmまでなら問題なくボーリング&ホーニング可能です。

0.25mmオーバーサイズと0.5mmオーバーサイズの2サイズがあります。

ダミーヘッド付きでのボーリング&ホーニング加工も可能なので、お困りでしたら合わせてご依頼下さい。

1ZZ用ローコンプピストン ターボ用

チューニング用のハイコンプピストンやローコンプピストンも取り扱っておりますので必要でしたらお気軽にお問い合わせください。

7AG用 5mmロングコンロッドの紹介

7A long rod

4Aの排気量アップの定番の7A-FE改7AG。元が中低速重視の実用エンジンなので純正コンロッドは脆弱で、高回転向けにチューニングするには交換が推奨される箇所です。ただ強化するだけでは勿体ないので5mmロングコンロッドを作りました。

芯間距離を5mm延長、ピン径は20mm、ブッシュ入りフルフロー。ボルトはARP2000 3/8インチで純正ボルトよりかなり強いです。強度と重量のバランスの良いところを狙って設計しました。

ボルト付近の形状もうまく処理できています。

メタル位置決め用のノッチが2種類あり、7A純正メタルかF20C用のメタル(いわゆるブラックメタル)が使用できます。

専用の5mmショートピストンが必要となります。スズキ ハヤブサ用ピストンも流用出来るとか(流用は各自で調査してから自己責任でやってください)。ご希望のボア、圧縮比での受注生産となります。

寸法等の詳細はこちらよりご確認下さい。

ピストンも数種類在庫があるので近日中に紹介、オンラインストアに掲載予定です。

バルブシートカットの方法

ニューウェイ社のバルブシートカッターを使用したシートカットの方法を紹介します。サンプルのエンジンはホンダのK20Aです。

施工前のバルブシート

施工前の排気側のバルブシートを見ると、当たり面の45度面にカーボンを噛み込んだ痕の凹凸があり本来のシール性能が低下している事が見て取れます。今回のエンジンの走行距離は約10万キロです。シビックR用ですが、割と普通に使われていたエンジンだと思います。

パイロットステムの取り付け

パイロットステム(カッターのガイド棒)をバルブガイドに挿入します。挿入前にガイド内を清掃、パイロットステムも拭き取って下さい。異物を噛み込むと傷がついたりパイロットが斜めになります。固定式パイロットステムの場合、差し込み部分が微妙なテーパーになっているので抜き取り用のピンを使用し軽く捻りながら差し込む事で固定します。

刃の調整

加工直径に合わせて刃の位置を調整します。

落とさないよう注意

カッターは静かに設置します。落とすとバルブシートに傷が入り、刃の損傷にも繋がります。

パイロットステムの垂直度、バルブシートの歪みを確認するため、手で軽く回します。

カッターの当たりチェック

全周に渡って刃が光沢が出ていれば刃が当たっているので大丈夫です。片側のみ当たったり、部分的に当たらない場合、パイロットステムが斜めになっているかバルブシートが歪んでいる可能性があるので確認してください。

いよいよシートカットを行います

イージーターンレンチを使用する場合、片手で垂直に保持、加圧し、もう片手で回転させます。連続で回転させられるのでTレンチと比べ簡単に効率的に加工が出来ます。

加工後のカッター

加工後には刃に切り子が付くので毎回ブラシで清掃してください。

今回は元状態より外当たりにするため、45度にて軽くカット、60度にて当たり幅調整、45度にて仕上げ加工という順序で加工しました。十分に外当たりになっている場合30度も使用します。

バルブシートカット後 事前に75度とポート研磨で内径拡大してあります。

納得の行く状態になったら完成です。

NEWAY社バルブシートカッターの詳細はこちらをご覧ください。

次回の記事はバルブすり合わせと当たり確認の紹介を予定しています。